10周年記念パーティーを終えて
元号が令和に変わった2019年。メディエーターは設立10周年を迎えました。
6月5日には10周年を記念して、ホテル ニッコー バンコクを会場に、「mirai Japan-Thailand Investment Forum 2019」と「mediator 10th anniversary」の2つの記念イベントを開催し、本当にたくさんの方々に足を運んでいただきました。みなさまのお祝いの言葉、温かい励ましにはただただ感謝するしかありません。
有形無形の支援をメディエーターに注いでくれた皆様の温かい気持ちに触れ、メディエーター一同、本当に感動しました。
会場も温かい空気で満たされ、来場者のみなさんには口々に「良いパーティーだったね」と声をかけていただき、僕たちは皆、「よし、明日からまたがんばろう」と心から思えました。あの会場は、僕たちから皆さんへの感謝の場であったと同時に、皆さんからパワフルなエネルギーを注入していただいた、ありがたい場でもあったのです。
数字で示す、メディエーターのこれまで
思い起こせば1998年3月18日。
僕は留学のために日本の地に降り立ちました。ここからメディエーターへと至る最初のステップが始まったともいえるのです。
10年前にメディエーターを設立してからは、「日タイをつなぐ」ことをひたすら実践してきました。ビジネスマッチング、タイ人に日本のことを伝えるためのイベントや展示会、日本人にタイ人のことを理解してもらうための研修やセミナー。数え切れないほどの案件をこなしてきました。
「数え切れないほど」と言いましたが、もちろん、会社ですからちゃんとデータは取っています(笑)。ここで、具体的な数字をあげて、メディエーターの歩みを紹介しましょう。
まず、これまでメディエーターが直接支援してきた企業の数は合計約2,854社にのぼります。企業規模の大小を問わず、これだけの企業をサポートしてきました。
日本の企業や製品を紹介する展示会や商談会、イベントに呼んだタイ人の数は約8,834名。実施したマッチングの件数は5,560件に達しました。
こう書き連ねていくだけでもけっこうな数字ですよね。我ながらよくやってきたなと思います。
紹介したい数字はまだまだあります。僕がこれまで仕事をした都道府県の数はどれぐらいだと思われますか?
正解は29都道府県。この話を日本人にすると、「僕もそんなに行ってないな」と言われることが少なくありません(笑)。
タイ人の中では、訪れた都道府県の数が多いことは間違いないでしょう。本当に行ったり来たり。全国制覇も近いかもしれません。
メディエーターが派遣した日本語/タイ語の通訳も膨大な数にのぼります。なんと、これまで925人の通訳を派遣してきました。1,000人達成は間近でしょう。
「JAPANブランド育成支援事業」初の外国人審査員に選出
最後に、僕がこれまでに行ってきた講演の参加者数をご紹介しましょう。7,220人。これだけ多くの方が僕の話に耳を傾けてくれました。
僕がとくに講演に力を入れたのは2016年と2017年の2年間です。信頼する一人の日本人ビジネスマンからの「これからは思い切って、ガンタトーン商店を極めた方がいい」というアドバイスがきっかけでした。
この「メディエーターのすべて」でも過去にお話していますが(「ガンタトーンが泣いた日 後編」)、一時、僕はメディエーターの方向性について悩んでいました。僕が会社の「顔」となり仕事を回していく個人商店をそろそろ脱すべきではないのか、違う方向を目指すべきではないのか。そのときに彼にかけてもらった「ガンタトーン商店を極めろ」という言葉は僕の心にずしんと響きました。
どうあがいても、僕がメディエーターの顔であるという事実は変わらない。だったら、それを徹底的に極めてみよう。それが強みを活かすということだ。そう考えてからは精力的に日本を回りました。全国津々浦々に足を運び、講演を行ってきました。
こうした取り組みが評価されたのでしょう。僕は、外国人としては初めて、中小企業庁が実施している「JAPANブランド育成支援事業」の審査員に選ばれました。
外国人を審査員に入れた方がいいと考えた経済産業省が中小企業庁に相談したところ、メディエーターの顧客でもある中小企業基盤整備機構が推薦してくれたということです。
僕にとっては本当に名誉ある役職です。それをオファーされたのですから、心の底からうれしかった。メディエーターがやってきたことは間違いではなかったと実感できました。