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2019.9.27

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新たなる決意ー10周年を迎えて 後編

アクセス数: 383

世界に通用するブランドを育てるためには

僕が外国人として初めて審査員に選出された中小企業庁の「JAPANブランド育成支援事業」とは、わかりやすくいえば、中小企業等が手を組んで世界に通用するブランドを育てるために支援を行います、という事業です。

支援対象は、商工会、商工会議所、組合、NPO法人、中小企業(4社以上)。公募を行い、海外市場で成果をおさめることができるように戦略を策定し、展示会や商談会を想定した取り組みを支援していきます。

審査するのは10数名の審査員。ここに僕が加わったわけです。

審査会では様々な経歴をもつ方と知り合うことができ、日本製品を世界に広げようという志のもと、新しい仲間が増えたようでとても嬉しかったです。一方で、もう少し若い人や女性、僕のような外国人ももっといると良いと思いました。世界に通用するブランドを育成するためにも、多様性と言われる時代に合った人選をこれからも強化していってほしいなと思いました。

とはいえ、審査員を外国人の中から選ぶ、タイ人を選ぶという初の試みには、大げさなようですが、日本が変わろうとしている兆しを感じて嬉しかったです。

この事業では補助金が出ます。真剣に海外への進出を考えている中小企業等に補助金を出すことは決して悪いことではありません。補助金には意義があるとは思います。

しかし、ここで大事なのは、海外には判断できる人が行くことです。大企業ならいざしらず、中小企業の場合、実際に裁量のある人が海外に出向かなければ成功は望めません。

また、行くといっても、年に一度の展示会だけではだめです。自ら自腹を切って、リスクを取って海外に行き、次の展示会にも積極的に出展する。そうした意欲と行動力のある人が率いる中小企業等を選ぶことが重要ではないでしょうか。国の税金をかけてサポートするのですから、もっともっと「質」を求めても良いと思います。

世界に通用する日本ブランドを育てるという点で、僕もまだまだ思うところはいろいろありますが、「JAPANブランド育成支援事業」の審査員への選出は、自分がこれまでやってきたことの成果の一つだととらえています。求められた役割を全うし、日本ブランドの育成に今後も力を注ぎたいと思います。

これからの10年、「貢献」の仕事を増やしたい

話をもう一度10年前に戻しましょう。

日本とタイをつなぐプラットフォームになりたい。その一念で僕は走り続けてきました。自分が何ができるのかがよくわからないから、とにかくできることをやってきました。

振り返ってみると仕様書に従って動いてきた仕事が大半だったように思います。いったい僕ならでは、mediator ならではの付加価値はどこにあったんだろう? そう考えてしまうのも事実です。

しかし、これだけははっきりしています。僕を突き動かしてきたのは、日本への感謝の念と貢献したいという思いです。ただ、これまではどちらかといえば、「感謝」の気持ちが強かった。留学し、日本語を学び、日本で仕事をしてきた僕は、日本に育てられたと言っても過言ではありません。

だから、日本に対する感謝の気持ちが本当に強いのです。その気持ちがこれまでの10年の原動力となっていました。じゃあ、次の10年はどうか。

僕は、日本に貢献できること、役に立つことを貪欲に手がけていきたいと思っています。日本企業で働くタイ人に「ここで働けてよかった」と思ってもらいたい。日本の企業を選んで間違いなかったと心から感じてもらいたい。それが僕なりの貢献であり、僕の新たな原動力です。

日本の技術とビジネスにフォーカスしたカンファレンスを開きたい

日本とタイに貢献する–。そのための試みの一つが、昨年スタートしたmirai campusですが、ほかにもやりたいことは満載です。

10周年の記念イベントとして開催した「『mirai Japan-Thailand Investment Forum』も毎年継続したいし、日本人が知らないタイの経営者についてもどんどん情報発信をしていきたい。

今年7月下旬には公的機関と連携して、医療がテーマのビジネスミッションを実施しました。現場に赴き、現地で働く人々から話をきき、商談会や展示会を通して実際のビジネス成立に向けて奔走しました。11月にはタイで行われる大規模な訪日観光イベントの全体運営の仕事が待っています。これから mediator からは、「初」の試みが多数生まれていく。そんな予感がしています。

近い将来、技術系やビジネスに的を絞ったイベントを開催したいとも考えています。名付けて「JAPAN TECH CONFERENCE」。日本の音楽や食べ物に関するイベントはすでにあるのですが、ビジネスにフォーカスしたイベントがあってもいいじゃないですか。いえ、あるべきです。

そうしなければ日本企業のブランド価値は上がっていきません。つまりは良い人材が獲得できないということ。日本企業に貢献していくために、ぜひとも実現させたい夢のひとつです。

「感謝」の事業にについても忘れているわけではありません。僕がいつも感謝しているのはメディエーターのスタッフたち。彼ら彼女たちへの感謝の念を忘れず、これからも走り続け、日本とタイに貢献できるビジネスを加速させていきます。mediator の次の10年に乞うご期待ください。

mediatorのすべて」とは?

このブログは、「日本とタイをつなぐプラットフォームになりたい」その思いのもとmediatorを立ち上げた代表のガンタトーンが過去を振り返り、現在をどう過ごし、未来をどう形にしていくのか…今の気持ちを素直に表現したブログです。これまでの記事は、こちら(mediatorのすべて)よりご覧になれます。
ガンタトーン ワンナワス:在日経験通算15年。2004年埼玉大学工学部卒業後、在京タイ王国大使館工業部へ入館。タイ国の王室関係者や省庁関係者のアテンドや通訳を行い、タイ帰国後の2009年に MEDIATOR CO., LTD. を設立。日本貿易振興機構(JETRO)や福岡県などの日本政府機関、地方自治体の仕事を請け負う他、JETRO海外コーディネーターや中小企業基盤整備機構国際化支援アドバイザー等、日本の6つの組織でアドバイザーとして日本企業をサポートしている。日本語能力は、日本語能力検定(JLPT)にて最高レベルのN1保持者、ビジネス日本語検定(BJT/2016年)にて東南アジア最高得点を獲得。